1. |
ひかりよひかり
00:55
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かるくつまれた
ひびのすきまに
おもいもゆれず
きえたものには
きえることばで
まくをひくおと
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2. |
跳躍の以前へ
02:26
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とびきり長い助走だ
息を切らすくらいには
それきりで
もう終わった話は
あとがきにも
書かれなかった
はしごを
蹴落とすように
また
「この空を見よ」
と聞こえた
「なにもないよ」
と返せば
理由もなくかなしい
なんて楽をしている
とびきり長い助走だった
本当にそれきりで
もう終わった話は
注釈さえ
書かれなかった
ユーウツもセイギも
アイもパーティーグッズ
だったなんて
笑ったって泣いたって
見破ってくれはしない
夕焼けも月も
あえてそれだけのものだ
と言ってしまえば
全部捨てる理由になるけど
「この空を見よ」
と聞こえた
「なにもないよ」
と返した
「この空を見よ」
と聞こえた
「なにもないよ」
「なにもないね」と笑った
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3. |
キャンディ
02:58
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なやんで つかんだから
正解 大人ぶり
口にほうる ハッカ
くずして 遊ぶのなら
簡単 つまずく
わけだけ 用意して
ヒーロー まじょっ子たち
くりだせ 郊外
かげふみ やきついた
選んだっけ ふと
なんで あの子と
ちがう 光線銃
暮らした 過ごした
くりかえす 知った風に
うがって いやになって
ヒントごと スキップしちゃう
「あっ」
イエス ノー
まちがえて バイバイ
ジゴクで あおう
死ぬまで ヤろう
なんでも いいから
きりが ないのさ
アイ ラブ ユー
とどいたって バイバイ
キオクで あおう
夢中で 待とう
なんでも ないこと
意味を たしたら
今さら いちぬけて
しまいたい
なやんだすえ 捨てたなら
正解 大人ぶり
舌でとかす ハッカ
うつくしさへ
うつくしさへ
まだ まにあうかい
くだけた ハッカ
くだいた ハッカ
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4. |
マリア
04:14
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君はナイフを光らせて
ケーキを等分する
札束をめくれば
古い匂いがあるだけで
多く物語りたがらない
こう言うだけ
「子どもはつくらない」
「子どもはいらない」
目配せが合図で
結果は焼け跡だ
と吹かして
世界中の目隠しを
解くという
悪質な冗談が
窓から覗く
君がフォークをねじって
ケーキを破壊するころ
レコードは止まると
もう物語りたがらない
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5. |
きよしこのよる
00:58
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6. |
好きビーム
03:30
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漕ぎ出した二輪は
夕立を目指したが
郵便屋が追い越していく
代わりに頼めないか
急に会いに行ったら
どんな顔をするんだろう
警察とか呼ばれるかも
絶対そんな感じになる
体液を吸ったシャツが
熱を吐き出していったので
とってもくさくて
気持ち悪いだろうな
だからやめるのだ
なんてね
コンビニに行くんだ
コンビニに行くんだった
君を僕は
ただ選んじゃった
あたりくじみたいに
はずれくじみたいに
それだけ
好きビーム、放つよ
君の傘盗んだやつを
貫きたいが
ほとんどは無害
みたいなもんらしい
好きビーム、放ったら
君を泣かせるやつを
殺せたりはしないか
そう、殺せたりはしないのさ
好きビーム、放っておくよ
明日晴れたならそれがそうさ
好きビーム、放っておくよ
来週笑えたらそれがそうさ
違ったっていいのさ
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7. |
レンズたち
02:44
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ふりして
匿った願いごと
深く
抜けない返しは
残酷な形で尖った
ときに晴れ
神さま抜きの朝
遠く
君の旧姓のようで
どこか愛おしい
痛みと同じ
光を避けて
結晶する
太陽のように
生きられなくても
なんだか
呼吸は続くし
栞挟んで
警報を聞く
空席だらけの
電車内で
お花の真似
なんとなくでも
いいかい
［おはよう］
［しゅくだいを
うしろからあつめて］
［おはよう］
［こんどは
わすれないでね］
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8. |
ひかりとひかり
02:32
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かえろう
かえろう
だれも
しらない
とこへ
ねむろう
ねむろう
だれも
いらない
ゆめへ
うみもそらも
やめたら
とびらの
むこう
はけないくらい
ふかくすいこんで
ほら
かえろう
かえろう
だれも
しらない
きみへ
ねむろう
ねむろう
なにも
いらない
よるだよ
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